セルフケア

過敏性腸症候群(IBS)に悩む人が意外と知らない「空腹」の重要性

こんにちは!

鍼灸師の坂口です。

当院は過敏性腸症候群(IBS)を専門にしており、日々「どんな食べ物が良いのか、どのサプリが良いのか、他の人はどんな薬を飲んでいるのか」と質問をいただきます。

もちろん重要なことですが、これらは全て足し算的な発想です。

過敏性腸症候群(IBS)の改善には「何をするか」よりも「何をしないか」という引き算的な発想が重要であることが少なくありません。

その方法の一つに「低フォドマップ食」があります。

これは「小腸では吸収されにくい発酵性の糖質をなるべく食べない」という食事方法なのですが、厳密に実行するのはかなり難しく、また効果にもかなり個人差がある…という難点があります。

そこでこの記事では、実行しやすく、リスクも少なく、かつ多くの方に効果のある「空腹の時間をなるべく長くする」方法を紹介します。

もちろん成長期の子供は必要な栄養素を摂る必要があるので誰もが同じやり方で効果があるとは一概には言えませんが、何となくお腹も空いていないのに朝昼晩と3食摂っている方はぜひ試してみてください。

具体的なやり方

朝食を抜いて昼食と夕食のみにして、食事と食事の間を12~16時間空ける、これが一番やりやすいと思います。

具体的には、夕食を20時までに済ませて、翌日の朝食は抜く。そして昼食を12時以降に食べる。

これで20時〜翌日12時、計16時間の空腹時間を確保できます。

もちろん完全な絶食というわけではなく、水分は摂ってもOK。ただしお菓子をつまむのはNGです。

水分に関して、カフェインを摂るとお腹を壊してしまう方はコーヒーなどを避け、麦茶やデカフェの飲料、水や白湯にした方が良いでしょう。

そもそも人の身体にとって食べ物は異物なので、消化・吸収を行うのは胃腸にとっても疲れる行為なのです。

絶食療法によりIBS患者の腸管運動が正常化するという研究もあり、お酒を好きな人が「休肝日」を取るように、胃腸を休める日を週に1回でも取ることで胃腸機能の回復につながります。

まとめ

・過敏性腸症候群の改善には意外と引き算的な発想が大事

・そのための方法の一つが「低フォドマップ食」ただしこれは実行するのはかなり大変

・誰にでも実行できて、かつ効果が望めるのが「空腹」の時間を確保してしっかり胃腸を休める時間を取ること

・ただし、成長期の子供は必要な栄養素を摂る必要があるのでかかりつけの医師と相談を。