鍼灸
病院の先生に聞きたいことがあるけれど聞けない人に読んでほしい話
こんにちは。鍼灸師の坂口です。
先日、歯列矯正中の知人と話す機会がありましてその内容が鍼灸院でもすごく参考になるな〜と思ったのでブログに残しておきます。
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その知人はとある矯正歯科の専門医院で治療を受けているらしいんですが、
- 自分の歯がどういう状態なのか分からない
- 他の人と比べてどうなのか?軽い方?重症?
- 治療のリスクはあるのか?
- 今日の治療で何をやったのか?
- 今、治療全体でどの段階なのか?
- 順調に進んでいるのか?
みたいな感じで分からないこと、知りたいことだらけだったんですね。
そこで私が「それ、先生に聞いてみた?」と聞くと
「いや、聞いてない」
「え、じゃあどうしてるん」
「ネットで調べてる」
と言うので、
「いやいや、ストレートに先生に聞いてみたらええやん」
「え、聞いていいん?何か聞いたらダメと思ってた」
ダメってことはないやろ!とりあえず聞いてみたら?と最後に伝えましたが、なるほど〜もしかしたらこういう人は多いのか?もしかするとほくと鍼灸院に来ている患者さんもそう感じている人がいるかも…と思いました。
ちなみに次に歯科医院に行った時に質問したら丁寧に答えてもらえたそうです。
患者さんは「見立て」が知りたい
私が病院に行く時、もちろん治療してもらったり薬をもらったりもしたいんですが一番は「先生の見立て」を知りたいんですよね。
- 病名は?
- 原因は?
- 治療法は?
- 順調にいけばどれくらいで良くなりそう?
- 軽い病気?重い病気?
- 完全に治らないとしても何%くらいの確率で良くなる?
- やった方がいいことはある?逆にやってはいけないことは?
病気になると不安になるのもあって色々な疑問が押し寄せてきますが、そういった疑問に対して先生の「見立て」が聞けると治療を始める前からちょっと安心できます。
しかし診察時間は短いので全てを聞くことはできません。
ではどうするか?
方法は簡単で「メモを持っていく」です。
- 自分の症状の経過(いつから?どんな症状から始まった?など)
- 知りたいこと(1つ〜2つくらい)
これらを端的にまとめておけばスムーズに伝えられますし、焦ってしまい聞くのを忘れた…ってのも防げます。
あとは「確実」や「正解」を求めても先生から欲しい回答は返ってきません。
そりゃ人間の体ですからね、最後はやってみないと分からない。余談ですが私が学生の頃に肩の手術で全身麻酔をすることになり、整形外科の先生から
「全身麻酔をするとまれに目が覚めないリスクがある。僕は今まで200件の全身麻酔を行なってきてそういったことは1件もない。でも君が最初の一人になるかもしれない」
と言われて
(いや、何で手術前のこのタイミングで言うねん…というかそんな怖いこと言わんといて)
とちょっと先生を恨みました(笑)
今になって考えると先生は正確な情報を伝えてくれていたんだな、と思います。
まとめ:聞きたいことはメモにまとめて素直に聞こう
ネットで検索すれば大量の情報が出てきますが、今の自分に必要かどうか見極めるのがとても難しくかえって混乱してしまうこともあります。迷ったら担当の先生に聞いてみましょう。
基本的に先生は重大なリスクなど、特に大事な情報のみに絞って説明してくれます。
でも逆に聞きさえすれば、それ以外の疑問にもほとんどの先生が丁寧に答えてくれると思います。
私もほくと鍼灸院に来られた患者さんにはなるべく分かりやすく「見立て」をお伝えするようにしています。
思ったより回復する確率が低かったり、通院に回数がかかったり、最終的には「やってみないと分からない」とお伝えするケースもあるかもしれません。
ですが自分の体がどうなっているのか?どれくらいで良くなりそうか?を知ることはとても大切です。よく分からないけれど、何かいい感じにしてください!と言われても残念ながら期待には応えられません。
もちろん不安なことやわからないことがあれば些細なことでも聞いてください。一緒に回復に向けて頑張っていきましょう。
それではまた!