めまい(起立性調整障害)

フラフラする、ユラユラする、グルグルする、ひっぱられるような感じがする…なぜめまいが起きてしまうのでしょうか。めまいは平衡感覚の異常によって引き起こされます。

当院の鍼灸治療は、平衡感覚に影響を与える「頚・肩こり」を改善することにより、めまいの回復をお手伝いします。

ほくと鍼灸院を利用している方の感想

めまいを引き起こす疾患

起立性調整障害(OD:Orthostatic Dysregulation)

自律神経の失調により起立時にめまい、立ちくらみ、動悸、頭痛、失神などが起きる疾患です。小学生〜中学生くらいの思春期前後の小児に多く見られます。

起立性調整障害には様々な症状があります。以下の項目に複数あてはまり、他の病気の可能性がなければ起立性調整障害の可能性があります。

  • 朝起き上がれず、学校に行けない(午前中は調子が悪いが、午後になると回復する)
  • 立ち上がるとふらつく
  • 立っていると気持ち悪くなる/失神発作を起こす
  • よくイライラしている/倦怠感(だるさ)がある/疲れやすい
  • 少し動くと動悸や息切れがする
  • 顔色が青白い
  • 乗り物酔いしやすい
  • 入浴すると気持ち悪くなる
  • 風邪を引いていないのに発熱する/火照り(ほてり)がある
  • 頭痛や腹痛がある
  • 食欲がない

病院での治療は新起立試験(※)を行い、運動療法や漢方など薬による治療を行います。

新起立試験とは…ベッドに仰向けになり血圧と心拍数を測定します。また起立後にも血圧と心拍数を数回測定します。これにより起立性調節障害かどうか、また起立性調整障害の場合は4つサブタイプの診断を行います。

・起立直後性低血圧
起立直後に強い血圧低下、および血圧回復の遅れが見られるタイプ

・ 体位性頻脈症候群
起立中に血圧低下を伴わず、著しい心拍数の増加を認めるタイプ。略してPOTS(ポッツ)と呼ばれる

・血管迷走神経性失神
起立中に突然、収縮期と拡張期の血圧低下ならびに起立失調症状が出現する。意識低下や意識抄出(しょうしゅつ)発作が起こるタイプ

 ・遷延性起立性低血圧
起立直後の血圧心拍は正常だが、起立して3〜10分が経過すると収縮期血圧がベッドで寝ている時の15%以上/または20mmHg以上低下するタイプ

思春期の子供特有の精神的ストレスがあれば心理士など専門家と連携して心理療法を行う場合もあります。

原因は自律神経の機能低下だと言われています。

人の身体は立ち上がると重力によって血液が下半身に集中し、心臓に戻る血液の量が減り血圧が低下します。通常はこの血圧低下を防ぐために交感神経が活性化して下半身の血管を収縮させ、心臓へ戻る血液の量を増やし血圧を維持します。

しかし自律神経の機能が低下しているとこのメカニズムが上手く働かず、血圧が低下するため様々な症状が現れます。

メニエール病

激しい回転性のめまい、難聴、耳鳴り、耳閉感を繰り返す疾患です。原因は内耳の内リンパ水腫(内耳の中でむくみが起きている状態)だと言われており、何度も症状を繰り返すことが特徴です。

病院での治療は、内耳の血流を改善する薬や、末梢神経の働きを改善するビタミン剤、内リンパの水腫(むくみ)を改善する利尿剤などが使用されます。めまいや吐き気が強く薬が飲めない場合は、点滴を使用します。

原因はストレス、疲労、睡眠不足だと言われており、薬での治療を行う他に、ストレスの原因を見つめ直すことが必要とされています。

また「蝸牛型メニエール病」という疾患もありますが、こちらは比較的めまいの少ない疾患で「低音型感音性難聴」と呼ばれることもあります。

良性発作性頭位めまい症

体の傾きを感知する三半規管の中に耳石と呼ばれるカルシウムの粒が入ってしまい、めまいを引き起こす疾患です。三半規管に耳石が入ってしまうと、三半規管の中を満たすリンパ液の流れが変わり、実際には頭は動いていないのに、脳には「体が傾いている」という信号が送られます。

疾患名の通り、「頭の位置」によって「発作的」にめまいが起きることが特徴の一つです。急に姿勢を変えたり、寝ている状態から起き上がった時にめまいが起きます。診断には「眼振(がんしん)」の検査が行われ、これによって耳鼻科の専門医は原因を推測します。

病院での治療は、めまい体操(エプリー法)と呼ばれる運動を行い、三半規管に入ってしまった耳石を追い出します。薬による治療はあまり効果がないとも言われています。

前庭神経炎

内耳と脳をつなぐ前庭神経に炎症が起き、めまいが引き起こされる疾患です。風邪を引いた後などに起きやすいと言われており、激しいめまいが数日続くこともあります。

病院での治療は、前庭神経の炎症を鎮めるステロイドなどが使用されます。

めまいのメカニズム

平衡感覚は①三半規管 ②視覚 ③筋肉の状態の3つの情報から成り立っています。3つの情報が脳に届くことで、体がどれくらい傾いているのか判断しています。

①三半規管…耳の奥(内耳)にあり、半円形の管が3つ集まった構造をしています。頭を動かすと三半規管の中を満たしているリンパ液の流れが変わり、それぞれが上下・前後・左右の傾きを感知しています。

②視覚…目から入ってくる視覚情報によって、自分の体が水平か脳が判断します。試しに、目をつむって片足立ちをしてみると、目を開けている時よりも難しいと感じるはずです。

③頚・肩の筋肉の状態…体が傾いている時は、頚や肩の筋肉が伸び縮みします。これにより、体がどのくらい傾いているか判断しています。

通常、「三半規管」「視覚」「頚・肩の筋肉の状態」この3つから脳に伝えられる体の傾きの情報は一致しています。しかし、体に異常が起きて、脳に伝えられる情報と実際の体の傾きが異なる場合、脳はパニックを起こしてしまいます。

これが、いわゆる「めまい」の状態です。

めまいの鍼治療

薬での治療を行ってもめまいが改善しない場合、頚や肩の緊張が原因として残っているケースが考えられます。

めまいは内耳と視覚、筋肉から脳に送られる情報の不一致によって引き起こされるので、内耳の問題が解消されても筋肉の緊張が残っていると、めまいが治まらないことがあります。

施術では頚・肩こりの原因となるポイントを全身を広く見て探しますが、中でも重要なのがあごの関節です。

あごの関節が緊張すると、頚や肩の筋肉も緊張します。試しに、歯をグッと食いしばると頚や肩が緊張するのがわかると思います。めまいの患者さんは力を抜いている時でもあごの周りに緊張が残っているケースが多くみられます。歯ぎしり、食いしばりがある方もいます。この無意識の緊張があると、脳に誤った情報が送られ平衡感覚に異常をきたし、めまいを引き起こします。

あごの周りの筋肉を緩めることで、頚肩の緊張を和らげ、めまいの改善を目指します。

ほくと鍼灸院を利用している方のデータ

通院のペース

最初は週に1〜2回、症状が安定してきたら少しずつ間隔を空けていきます。

最終的には卒業される方もいますし、1〜2ヶ月に1回くらいのペースでメンテナンスを継続される方もいます。

最適な通院ペースをお伝えしますのでご相談ください。

ほくと鍼灸院が選ばれる6つの理由

①使い捨ての道具で衛生的

・ディスポーザブル鍼(滅菌済み)
・使い捨てパレット
・アルコール綿花(個包装)

全て使い捨ての道具を使用しますので、感染の心配はありません。

施術中は手の消毒を行い、常に清潔な手で施術を行います。

②全身の状態を観察して、原因にアプローチする

つらい症状の原因が患部にあるとは限りません。

全身を広く観察して、原因に対してアプローチを行います。

③国家資格を持った鍼灸師が問診から施術まで一貫して担当

一人の鍼灸師が責任を持って継続的に施術を担当します。

担当が変わるたびに何度も症状の説明をする必要はありません。

④専門分野に特化

ほくと鍼灸院では過敏性腸症候群(IBS)、起立性調整障害、痛み、しびれの症状に特化した鍼治療を行っています。

豊富な症例を元に、あなたの身体の状態に合わせて最適な施術を行います。

⑤完全予約制・個室でプライバシーを守ります

ほくと鍼灸院は完全予約制ですので、待ち時間はありません。

また一人ずつ施術を行いますので、安心できる空間であなたのプライバシーをお守りします。

⑥ほくと病院が経営する鍼灸院

ほくと鍼灸院は、2018年に北斗病院の鍼治療センターで始まった鍼治療の研究結果を元にして生まれました。

医師の監修の元、研究で得られたデータを活かして施術を行います。

北斗病院の治療データを活かす鍼治療で多くの患者さんに貢献できると嬉しいです

加藤容祟(医師・監修)

私は医者になりたての頃、鍼灸専門学校で講師をしていた縁があり、業界でも指折りの鍼灸師を呼び、鍼治療を試したみたところ非常に効果があり鎮痛薬がかなり減らせました。

鍼治療の需要が存外に大きいことを知ったため北斗病院内に鍼治療センターを設立して、他科から紹介される患者さんに対して臨床研究として鍼治療を開始しました。

そこでも患者さんからの反響が大きく、もっと広く患者さんを受け入れて治療してほしいという要望が多く聞かれました。

しかし病院内では混合医療禁止の原則から制約が大きく、基本的には外来で鍼治療を行うことが出来ないため、北斗病院とは独立した組織として『ほくと鍼灸院』を開院しました。

北斗病院での治療データを直接活かす鍼治療で少しでも多くの患者さんに貢献できたら嬉しいと思っています。

料金

一般:5,500円(税込)
学生:3,800円(税込)

※初診料・再診料はかかりません

・保険(医療保険の療養費申請)の取り扱いは行っておりません。健康保険証は不要です。

・お支払いは現金のみとなります。クレジットカードは取り扱っておりません。ご了承ください。

施術の流れ

初回:約50分/2回目以降:約30分

ほくと鍼灸院へのアクセス

〒080-0023 北海道帯広市西13条南41丁目2-7
TEL 070-2009-4740

北斗病院 正面玄関から徒歩3分

北斗病院までのアクセスはこちら

スタッフから患者様へ

めまいが起きると「脳に異常があるのではないか」と不安になったり、症状が治まってもいつ起きるかわからない、どこに相談すればいいのか…と不安を抱えている方もいらっしゃると思います。

当院は北斗病院鍼治療センターと共同で研究を行い、めまいを改善するための鍼の技術を磨いています。その中で、特に頚・肩の緊張が影響を及ぼしていることがわかってきました。

めまいの解決策を見つけるために、私たちがお手伝いします。ぜひ一度ご相談ください。